タレントマネジメントシステムのメリット・デメリットや機能、比較12選、導入事例を解説
「社員が多すぎて、誰がどんなスキルを持っているかわからない。」、「適材適所の配置をしたいけど、本当にこの社員はこの部門でいいのかな。」など日々多くの業務を扱う傍ら、このように考えることあると思います。タレントマネジメントシステムは、的確な人事配置や広範な社員情報の管理などを、統括的に行えるツールです。
タレントマネジメントシステムを活用することで、適材適所な人事配置により社員の有効的な能力の実践をすることで、企業力の向上を実現できるでしょう。また、社員に合った計画的な人材育成を行うことでも、さらなる向上が可能となります。
タレントマネジメントシステムとは?
タレントマネジメントシステムとは、入社年月日や家族構成などの個人情報や、社員個人が持ち合わせるスキル、経験値をデータ化し、一元的に管理するシステムを指します。
⇒タレントマネジメントとは?システム導入までの手順とポイント
タレントマネジメントシステムの普及には、2つの背景があります。
1.働き方の拡大
近年、成果主義へ変遷している企業の数が多く、派遣社員や契約社員などの雇用形態や性別・国籍など人材面でも多様化しています。そのため、日本において旧来から企業を作り上げてきた年功序列・終身雇用制度が崩壊を始め、雇用環境の変化から社員の能力を重視する考え方に変わっています。
このような雇用環境の変化から、社員の個々のスキルや能力を常に正確に把握し、最適な人材登用を実施できる体制や、設備の普及が検討されているのです。
2.労働力の減少
少子高齢化によって、企業内での労働力は減少します。そのため、新たな人材が配置されない環境では、一定の人材による活躍のみではなく、働いている全ての社員が個々の持ち合わせる能力を、余すことなく発揮できる構造が必要になります。全社一体となった体制を構築するためにも、的確な人材活用システムを導入する必要があるのです。
タレントマネジメントとは?
タレントマネジメントとは、自社の社員の基本情報や保有するスキル、能力を的確に把握して、適材適所な配置や効果的な人材育成を行い、その能力を最大化させる取り組みを指します。
働き方改革や垣根の無い労働環境が進んでいる雇用環境の中では、社会の変化は驚くほどの速さで進みます。
タレントマネジメントの対象は、
- 全ての社員
- 幹部候補や専門性のある人材
の2つがあります。
1.全ての社員を対象とする場合
全ての社員をタレントマネジメントの施策対象とします。「新入社員から幹部まで」と対象を選定している企業もありますが、中には社員だけでなく、アルバイトやパートまでも対象としている企業もあります。
2.幹部候補や専門性のある人材のみを対象とする場合
高度な専門性や豊富な経歴を持つ人材に限り、企業を牽引する能力に基づいてタレントマネジメントを実施します。率先して能力の高い人材の成長を促進させ、実力に沿ったポストを与えることで、自己が持つ能力を効果的に発揮する体制を構築するのです。
タレントマネジメントの具体的内容
1.情報の集約
氏名、学歴、経歴などの個人情報や保有スキル、能力の発揮状況などの情報を集約する
2.人材の選定
個々の条件にあった人材を選出し、データベースとしてタレントプールを作成
3.プランニング
タレントプール毎で人材の採用や育成計画、異動を柔軟にプランニングする
4.適材適所への配置
プランニングに基づき人材の採用や配置を実施
5.人事評価の実施
採用や異動などを実施した後の業績や、社内貢献を評価する
6..能力の開発
人事評価後、人材の育成に不足が見られた場合は、研修やセミナーなどで能力をさらに開発する
⇒グローバルタレントマネジメントについて詳しく知りたい方はこちら
タレントマネジメントシステムのメリット・デメリット
タレントマネジメントシステムのメリット・デメリットについて見てみましょう。
タレントマネジメントシステムのメリット
タレントマネジメントシステムのメリットには、下記のようなものがあります。
- 能力活用による企業力の向上
- 計画的人材育成・開発
- 社員のモチベーション向上
- 人事部門の業務の効率化
1.能力活用による企業力の向上
タレントマネジメントシステムによって、社員一人一人の能力を効果的に活用できるようになり、企業力の向上を目指せるでしょう。企業全体を多面的に見ることで、社員の適材適所への配置を判断できます。適材適所への配置は、社員の能力を最大限に発揮することに繋がり、優秀な人材の企業資源としての活用により、企業力を増進させ、さらなる業績の向上を実現できるに違いありません。
2.計画的人材育成・開発
今までの経験値や保有スキルによって、より社員にフィットした育成プログラムや能力開発が行えます。社員の伸びしろをデータとして把握することで、最適な育成環境を与えることに繋がるのです。潜在的に能力が高い人材を、より高度に育成することで、ハイレベルな管理職や幹部候補としての育成が狙えるでしょう。
3.社員のモチベーション向上
「自分に不足しているスキルや能力はなんなのか」を的確に把握し、それに対してのアプローチが、社員のモチベーションの向上に繋がります。現状の把握は、目標設定のための一つの指針です。そして、目標達成の評価がきちんと示され、社員を正しく評価できれば、業務へのモチベーションを向上させられるでしょう。
4.人事部門の業務の効率化
タレントマネジメントシステムを導入することで、従来の紙ベースでの書類作成や管理、各部門でバラバラに運用していたスキルや能力に関する情報を、一元的に管理できます。同時に、人材育成・目標管理などの機能を利用し、これらに対しても一元的な運営が可能となり、各々の予定やプロジェクト管理、複数の社員による統制など、今までの煩わしい業務の効率が飛躍的に高まることでしょう。
そして、導入の効果として人事部門の複雑な業務が低減し、本来力を注ぐべき正確なマネジメント業務に傾注できるようになります。
タレントマネジメントシステムのデメリット
続いて、タレントマネジメントシステムのデメリットについて見ていきましょう。
- 導入にコストがかかる
- 様々な基準を再検討する必要がある
- 使いこなすために教育が必要
1.導入にコストがかかる
タレントマネジメントシステムを導入する際は、多額のコストがかかることがあります。タレントマネジメントシステムは、既製品のパッケージから自社のニーズに合ったシステムを選び、導入することがほとんどです。ところが、導入するシステムによっては、大きなコストがかかることも考えれ、製品の中には数百万円にも及ぶものもあります。
しっかりと製品を見極め、自社の業務に関する改善点に合ったシステムの導入を心掛けましょう。
2.様々な基準を再検討する必要がある
タレントマネジメントシステムを有効に活用するためには、新たに自社が目指すべき企業構造を再構築する必要があります。そのためには、タレントマネジメントシステム導入のために、人事評価基準や人材育成フローなどを再検討しなければなりません。
自社がタレントマネジメントシステムを用いて、「何をどう変えたいのか」、「何を目指しているのか」などの目指すべき企業イメージを明らかにし、計画的に企業構造を作り変えていく必要があるでしょう。
3.使いこなすために教育が必要
タレントマネジメントシステムを導入した時は、効果的に利用できるよう社員に対して、セミナーや勉強会の実施など各種教育が必要です。教育により、新たな人事評価基準や人材育成フローなどを業務に定着させなければ、労使間で無駄な争いが起こることがあるからです。
したがって、導入を経営陣だけで判断するのではなく、しっかりと社員と話し合い、意思疎通を取るようにしましょう。教育を実施し、正しくシステムを使いこなすことが、さらなるデータの有効活用に繋がるのです。
⇒タレントマネジメントの失敗について詳しく知りたい方はこちら
メリットデメリットを把握して検討しよう
今回はメリットデメリットを中心にお伝えしました。タレントマネジメントシステムはとても便利なものですが、メリットだけではなく、デメリットも存在します。
そのため、きちんと比較検討をすることがオススメです。
次回のコラムでは、タレントマネジメントシステムの機能でできることを中心にご紹介いたします。
タレントマネジメントシステムの機能、できること
タレントマネジメントシステムの基本的な機能として、「人材データベース」、「データの管理・分析」、「情報の検索」などのツールがあります。また、「人材データベース」のツールには、
- スキル
- 経験
- 経歴
などを登録できます。
そして、さらにタレントマネジメントシステムでは、
- 人材データベースの構築・管理
- 後継者管理
- 目標パフォーマンス管理
- 要員計画
- 報酬管理
- 採用管理
の管理が可能です。
では、これらのツールの機能について詳しく見ていきましょう。
1.人材データベースの構築・管理
社員のスキルや経験・経歴などの個人情報を管理する、人材データベースの構築や管理を行えます。社員がこれまでに保有した資格やスキルと併せて、面談記録から価値観や主義主張、コミュニケーション能力など分散した個々人の情報を一元的に管理し、データベースを構築します。そうすることで、可視化が可能となり、部門を超えた管理体制を作り上げるのです。
部門の垣根を越え、複数人がこれらの情報を管理することで、細かいマネジメントを行うことができ、企業の生産性を高める体制が実現できるでしょう。
2.後継者管理
注目されている機能として、次期リーダーや後継者の管理があります。企業の存亡に直結し得る、リーダーの不在や重複を防ぐために用いられる機能で、幹部や経営層の後継者を選定したり、その育成プログラムを作ることも可能です。
3.目標・パフォーマンス管理
人事評価で設定した目標や、実績のためのパフォーマンスを管理する機能です。人事評価での個人面談で、決定した個人の目標を、データベースとして管理し可視化することで、目標達成の確度を向上させられます。また、社員が設定した目標や実績に対して、高いパフォーマンスを発揮しているのか、正しくアプローチできているのか、を常時把握することが可能です。
4.要員計画
仕事の種類によって、数年の人件費予想と会社の利益などをベースに要因計画を作り上げる機能です。要因計画とは、事業計画をもとに画された人事配置と人材計画を意味し、経営計画と連なって策定します。システムの活用によって要因計画を策定することで「採用」、「配置転換」、「能力開発」などを整えながら、企業の経営方針や事業計画達成の実現が可能となります。
5.報酬管理
報酬管理とは、社員の情報や人事評価の結果、業績の達成度など給与に直結する情報に基づいて、的確な報酬をシミュレーションし、賞与・昇降給の自動計算や調整を管理する機能です。社員の実績に応じた報酬を的確に配分することで、業務へのモチベーションの向上や、企業に対する満足度を高めることができます。
6.採用管理
戦略的な採用を実現するために、優秀な人材を的確に採用するための採用管理機能があります。タレントマネジメントシステムの採用管理機能では、必要な人材取得のための費用対効果を詳細に分析し、先進的な人材採用活動の実践が可能です。
タレントマネジメントシステムツールの機能を理解しよう
せっかく導入しても、やりたいことができないで終わってしまっては意味がありません。そのため、システムでできることを理解することはとても大切です。
また、タレントマネジメントシステムのツールは沢山あるので、どのシステムを導入するのが良いのか見極めることが大切です。
次回はタレントマネジメントシステムの選び方・比較のポイントをご紹介します。
タレントマネジメントシステムの選び方・比較のポイント
タレントマネジメントシステムの選び方や比較するべきポイントは、5つです。
- 自社の人事システムの実態に合わせたものを選ぶ
- 必要性に合わせたパッケージシステムを選ぶ
- 必要な人材データを一元化・可視化できるものを選ぶ
- セキュリティー環境が安心なものを選ぶ
- 柔軟性と拡張性があるものを選ぶ
1.自社の人事システムの実態に合わせたものを選ぶ
タレントマネジメントシステムには、多種類の機能が搭載された、非常に多くのパッケージがあります。そのため、きちんと現在の人事システムの実態を確認し、何を改善したいのかを明確にした上で最適なパッケージを選択しましょう。
例えば、自社が現在人事業務において、業務の大半で紙ベースの人材管理や、部門別でバラバラな管理体制を敷いており、日々煩雑な業務に圧迫されているならば、システムを利用することで業務効率を大幅に向上させられます。
きちんと改善点を確認し、実態を認識することで、無駄のない活用が実現できるに違いありません。
2.必要性に合わせたパッケージシステムを選ぶ
自社のタレントマネジメントを成功させるために、必要な機能を搭載しているシステムの導入を心掛けましょう。実際にシステムを使用する現場の声を、直に聞いて導入することが、現場に必要な機能を反映させる上で大切なステップです。
例えば、現場の声をきちんと聴取しないと、多くの機能を搭載したシステムを導入したけれど、現場のニーズに会っておらず、使いこなせない事も考えられます。そのため、現場を中心に導入を検討することで、実際に実務を担当する人員のパフォーマンスを飛躍的に高め、企業の生産性を向上させられるに違いありません。
3.必要な人材データを一元化・可視化できるものを選ぶ
タレントマネジメントシステムを選ぶときは、人材データを一元的に管理し、しっかりと見える化できるシステムを選びましょう。データを正確に蓄積させるとともに、リアルタイムに分析しやすい形で可視化することが、理想的なタレントマネジメントといえます。
全ての現場で役立つ機能として、必要に応じて決まったスパンを目処に、蓄積されたデータを自動解析し、マネジメントに反映させる機能を、搭載したシステムの利用が良いかもしれません。自動的に解析・分析された見える化したデータは、社員の企業に対する満足度や、目標実現へのパフォーマンスを維持をするために必要不可欠な機能といえるでしょう。
4.セキュリティー環境が安心なものを選ぶ
タレントマネジメントシステムは、あらゆる情報を一括で管理するため、セキュリティー面での安心・安全は欠かせない部分です。
- ID・パスワード
- データの自動的なバックアップ機能
- データベースの複数化
- 紛失時に遠隔操作で機能を制御する機能
などがあれば安全性は高くなります。これらの機能を有効的に利用することで、より先進的なタレントマネジメントを実現できるに違いありません。
5.柔軟性と拡張性があるものを選ぶ
組織の変革に対応するために、より柔軟性と拡張性を備えたシステムを選びましょう。企業の中には、組織内部の再構築や急激な配置転換により、主要な機能が大きく変わることが考えられます。
そのような変化に対応するために、現在の組織のシチュエーションに合わせて、管理事項の変更や権限の付加を、フレキシブルに実行できることが重要です。
システムの効果を最大限に発揮しよう
自社の人事システムに合うシステムかどうかを見極め、タレントマネジメントシステムを導入するかを決定しましょう。
タレントマネジメントシステムには様々な特徴があるので、次回のコラムではその特徴を含めてタレントマネジメントシステムのご紹介をします。
タレントマネジメントシステムのおすすめと比較11選
- スキルナビ
- カオナビ
- タレントパレット
- COMPANYタレントマネジメント
- SilkRoad Performance
- SAP Success Factor
- Performance Cloud
- Profile manager
- HIT0-Linkパフォーマンス
- HITO Talent
- HRMOS Core
- HRBrain
1.スキルナビ
人材管理の業務をまとめて効率化したい時は、「スキルナビ」を導入すると良いかもしれません。スキルナビは、
- 戦略的な採用計画
- 効果的な人材育成
- 成長に繋がる評価
- 適材適所な人材配置と活用
を可能にするタレントマネジメントシステムです。スキルナビを導入することで、
- 入力負担を軽減し、大幅な工数削減を達成
- 採用・育成・評価・人材活用までまるごと一元管理
- 最新人事評価手法にも対応し、長期的な組織戦略をサポート
などを実現することができます。経営・人事・現場を統合管理し、業務の効率化に繋げたいならば、スキルナビの導入を検討すべきでしょう。
2.カオナビ
社員の個性を、的確に把握したい時には、「カオナビ」がおすすめです。カオナビには、
- 人事情報の一元化・見える化
- 採用のミスマッチ・ハイパフォーマー分析
- スキル管理・人材育成
- 評価運用の効率化
の機能が備わっています。例えば、社員一人一人が得意な業務や過去の評価、思考の傾向などの普段関わるだけでは、把握しきれない情報を見える化し、戦略的な管理を実現できます。
3.タレントパレット
人材を把握し、優秀な社員を見つけ出したいなら、「タレントパレット」を利用しましょう。
- 人材の見える化
- 最適配置
- 人材の育成
- 評価システム
- 採用ミスマッチ
- モチベーション
- 離職防止
タレントパレットは、上記の課題を解決し、先進的な人材活用を実現できます。例えば、人材の抜擢や配置を行いたいのに、どんな社員がいるのか正確に把握できていない時には、タレントパレットを利用して分断されていた情報を、一元的に管理が可能です。
4.COMPANYタレントマネジメント
人材開発業務を統合的にサポートしたい時は、「COMPANYタレントマネジメント」を活用しましょう。COMPANYタレントマネジメントでは、
- 研修管理・e-Learning
- Webテスト・アンケート
- キャリア・スキル管理
- 後継者管理
などの一元的な管理が可能です。人材育成に力を入れたい時には、e-Learningや集合研修までを一元管理できる機能を利用し、多様な教育形態を展開しましょう。また、後継者管理に問題がある場合は、後継者を検索・指名し候補者リストとして、管理する機能も搭載されています。
5.SilkRoad Performance
「SilkRoad Performance」は、
- 日本での人事評価制度に対応
- マニュアルがなくても利用できる人事評価機能で業務を効率化
- 一括の契約方式で機能を追加しても、コストがかからない
のような特徴を持ち合わせた、タレントマネジメントシステムです。仮に自社が人事評価の際、膨大な作業工数をこなさなければならない場合には、大幅に作業効率を向上させられるでしょう。全社員に対する、広い視野での評価をスムーズに行うことで、従来の評価機能の刷新が実現できるに違いありません。
6.SAP Success Factor
「SAP Success Factor」の導入で、
- 優秀な人材が採用できない、定着しない
- 勝てる組織づくりの課題が見えない
- コストや時間がかかる
などの企業が抱える課題を解決できるかもしれません。SAP Success Factorを活用することで、採用・配置・育成・評価といった一連の育成過程を、包括的に管理できるようになり、多くの人材情報を集約させながら、業務効率を高め効果的な運用が可能になります。
7.Performance Cloud
「Performance Cloud」は、組織力を最大化させることに特化した、タレントマネジメントシステムといえるでしょう。その特徴は、
- 組織のニーズと個人のスキルの符号
- 適材適所のサポート
- 社員の健康と健全な業務と定着を支えるツールの充実
といったものがあります。中でも、「組織のニーズと個人のスキルの符号」に関しては、様々な人事評価を多面的に分析・評価し、人材をどこに配置することで、最大限にスキルを発揮できるのか、という構想を立てることは、組織構造の構築を支援する上で、非常に有効性が高い機能といえるでしょう。
8.Profile manager
人材情報を見える化し、効率的な人材管理の実現を目指すためには、「Profile manager」の活用を検討しましょう。Profile managerの機能には、下記のようなものがあります。
- パーソナルプロファイル
- 社員検索
- ピックアップリスト
- 権限・ワークフロー
パーソナルプロファイル機能は、多くの社員情報を一元的に管理し、プロフィールとしての表示が可能です。タイムラインで異動歴や出向歴、転籍歴などの経歴を年別で表示できます。
また、自社が発展途上の企業で、今後大きな成長が見込めると予想されるならば、企業の事業拡大に合わせて様々な事項の追加ができ、それらの比較が可能です。例えば、「社員の中で昇進試験に合格している人の一覧を見たい」時には、簡単に事項を追加でき、リストとして表示され比較ができます。
9.HIT0-Linkパフォーマンス
「HIT0-Linkパフォーマンス」とは、OKRという目標管理手法を用いて、目標を管理できるタレントマネジメントシステムです。
- 個人や組織で設定した目標とその進捗状況を簡単に管理できる
- 日常の業務に対するパフォーマンスやフィードバックを参考にし、人事評価を行える
HIT0-Linkパフォーマンスは、上記の特徴を備えています。目標を設定した当初から、評価前の期間であっても目標を管理でき、その目標に対してどのくらいアプローチできているのかを可視化できます。
10.HITO Talent
「HITO Talent」を導入することで、
- 人材情報の一元化・可視化
- 計画的な育成
- 人事施策の徹底
- スキル管理
- 適材適所の配置
- 人材の抜擢
などを一元的に行えます。多くの人材がいる企業では、「HITO Talent」で個人に紐づく経験や保有資格などの、あらゆるデータを網羅的に把握でき、可視化を行えます。さらに、システム内では円グラフや表で集約データが表示されるので、一目で分かる人材分析が可能となるでしょう。この機能を用いることで、各部門ごとに最適な人材を選定できるに違いありません。
11.HRMOS Core
社員管理から人事評価までを一括で管理したいならば、「HRMOS Core」を活用しましょう。HRMOS Coreでは、
- 社員情報の一元的な管理
- 業務効率化
- エンゲージメント向上
を実現でき、変わり続ける環境に都度対応できる組織作りができます。社内で各部門ごとに点在している情報を集約し、社員情報を一元的に管理します。また、組織改革や異動に伴う構造改革にも対応し、紐付け的に関連箇所の自動更新が可能です。
12.HRBrain
「HRBrain」の活用によって、
- 育成・評価
- 戦略・組織開発
などの課題に対応できます。
もし、自社で社員の中で人事評価に不満が出ており、評価構造に不安を感じているならば、HRBrainの活用で、社員に対する正当な評価を与えられるでしょう。人事評価プロセスを透明化し、誰でも把握できる体制を作ることで、評価納得度を高めることが可能です。
タレントマネジメントシステムの導入事例
1.ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社では、従来の通信キャリア事業の他に、新領域事業という2つの側面を持ち合わせた業務運用が行われていました。そのため、どちらかに偏った人材育成ではなく、双方で活躍できる人材を育成する必要性がありました。そこで、人材の育成ツールとして、スキルナビの導入をしました。
ソフトバンク株式会社は、IT領域の1,000名の社員を対象に職種の情報を入れ、「現在のスキル」、「今後どのような職種をやってみたいか」、「今までの業務経験に対する診断」の3段階の診断を行いました。これらの診断結果をもとに、人材の現状を把握し、社員育成をする方針を考えています。今後は、スキルナビを活用することでスキル診断の内容を調整しながら、正確に現状を把握し、社員の適材適所の選定をする予定です。
2.日産トレーデイングオペレーションジャパン株式会社
日産トレーデイングオペレーションジャパン株式会社は、人事評価の改善を目的にスキルナビを導入しました。元来、日産トレーデイングオペレーションジャパン株式会社では、業績評価とコンピテンシー評価に関して、Excelによる管理を行い、紙ベースで運用をしていました。しかし、この紙ベースでの運用が社員増加に伴った組織構造の変化によって、Excelシートの膨張というデメリットとして顕在化した背景があります。
日産トレーデイングオペレーションジャパン株式会社では、スキルナビを導入することで、Excelを主体とした目標管理シートを廃止し、全てをシステム上での運用に切り替えました。その結果、人事・社員を合わせて約140日分の工数削減を実現し、さらに、担当者の100時間にも及ぶ残業時間の削減も可能になりました。
3.株式会社クロスキャット
株式会社クロスキャットは、人事情報の管理のためにスキルナビの導入を開始しました。さらに、人事情報だけでなく社員のスキルに関する情報、キャリア情報、経歴、保有資格、居住地域などのデータを一元的に管理しています。
今後は、コロナ禍に伴ってテレワーク環境で、1人で働く際のコミュニーケーションをカバーすることを課題としています。そこで、スキルナビを活用することによって、システム内でキャリア情報を公開し、すぐに聞きたいことを聞ける「SNS」としての側面で、スキルナビの活用を検討しています。
4.三井住友トラスト・システム&サービス株式会社
三井住友トラスト・システム&サービス株式会社では、元来設けていた「職務能力リスト」という職務基準で目標管理をしていました。しかし、他のタレントマネジメントシステムでは、「職務能力リスト」と目標管理を紐付ける構造がなかったことから、スキルナビ導入を決めました。
三井住友トラスト・システム&サービス株式会社では、スキルナビの「目標管理機能」を活用し、人事評価の履歴を残すだけでなく、職務達成やスキル向上に向けた社員教育を実現しています。
5.エイデイケイ富士システム株式会社
エイデイケイ富士システム株式会社は、スキルナビを活用して、搭載されたスキルへの回答や目標達成からスキルを蓄積させるとともに、社内の業務・機能・役割などのタスクを一元的に管理しました。その結果、社内で勤務する人材の能力状況を可視化でき、レベル別で人材の分布の把握が可能になりました。
これらにより、人事評価期間に設定した目標に関して、連動したスキル向上計画とその実行が実現したのです。
タレントマネジメントシステムを導入しよう
タレントマネジメントシステムは、社員が持ち合わせるスキルや能力などを一元的に管理することで、効果的な人事評価や勤務配置に大きく寄与することでしょう。また、紙ベースで扱っていた業務をデータ化することで、飛躍的に業務の効率を向上させられます。
タレントマネジメントシステムには、多種多様なツールがあります。そのため、導入を検討するなら、自社の解決するべき課題や改善点などを上げることが大切になります。