業務効率化を推進するために、さまざまな施策がとられています。しかし、企業によってどういった業務を効率化させたいかという問題は異なるため、それに対する対策も多様にあり、初めて取り組む会社にとってはどう行えばいいか難しいところがあるかと思います。今回は、業務効率化において成功した企業の事例を紹介していきます。

業務効率化の効果

企業にとって業績をあげたり、経営目標を達成するには業務効率化が必要になります。それにより以下の効果が期待できます。

売上増加

業務の効率化を行うと、生産性が向上し、利益が増えます。効率の悪い仕事を無くす事で空いた時間を必要な業務に充てられることができます。売上につながる優先度の高い仕事に人員を割り当てられるようになるため、利益の向上が見込めます。

人材不足解消

ツールの使用や作業手順の変更により、定型業務の自動化ができれば、手で作業していた時よりも短時間でミスなくこなせるようになります。その結果、少人数で業務をまわせるようになり、人件費を抑える事にも貢献できます。

働き方改革の対応

働き方改革により、柔軟な働き方に対応できるように対策を打つ必要が出てきました。そのためには、時と場所を選ばずに仕事ができるようになる必要があります。ツールを活用することで、そういった業務効率化を行い、生産性向上に貢献できます。

優秀な人材の確保

現在、少子高齢化による労働人口の減少が進んでいます。企業にとっては優秀な人材の確保がより一層困難を極める状況になりつつあります。良い人材に選ばれる会社になるためには、社内環境を良くし、業務効率が高い組織になることが必要です。

⇒事務業務の業務効率化について詳しく知りたい方はこちら

業務効率化前に確認するべきポイント

効率化を図る前に確認しておくべき点を説明します。

現状の課題を把握

現状の自社の課題を特定することが必要です。日々の業務において無駄になっている仕事や作業はないか細かく棚卸しをしながら確認する必要があります。その上で、課題の特定や優先すべき箇所を選定し、どのような施策をとるか検討します。

目的の設定

ただやみくもに実行するのではなく、自社の抱えてる問題を解決するようなツールを導入することが必要です。また、事前に社内に告知をしておくことで、スムーズに導入・運用ができ、期待した効果を発揮できるようになります。導入時にも最初から全社で行うのではなく、一部署から少しずつ始めるのも良いでしょう。

企業の成功事例

ここでは、業務効率化に実際に成功した企業の事例を紹介していきます。

株式会社白崎コーポレーション

リサイクル事業や緑化事業を行っている会社です。ノウハウの蓄積には何年も時間がかかるため、営業支援ツールSFAを導入し、営業データを蓄積していきました。その結果、担当者が変更しても情報の共有をスムーズに行うことができるようになりました。

三井住友海上火災保険株式会社

長時間労働を解消するために、ExcelやRPAを活用し、業務の自動化を行いました。すると担当な作業の工数削減につながり、月に1200時間の労働時間を削ることができるようになりました。また、社員の能率向上にもつながりました。

NTT東日本

労働時間の短縮を行うため、リモートワークを推進したり、WEB会議の導入によって移動時間を短縮したりしました。また、残業を朝の時間帯に移動しました。それにより、13％まで残業時間を減らすことができ、従業員の労働時間削減につながりました。

株式会社マイナビ

データベースを一元に管理することで部門間の共有が柔軟にできるようになりました。全社で導入する際に、経理部門でスモールスタートで初めて、事業部、グループ会社ごとに少しずつ広げていきました。その結果、社内から不満が出ることなく、約10か月で導入が完了しました。

株式会社千成亭風土

オンラインショップや飲食店を経営している会社になります。問い合わせに対する対応の自動化を行うためチャットボットを導入しました。その結果、今まで対応していた件数の一割まで減少し、残業時間も大きく削減できました。

サッポロビール株式会社

サッポロビール株式会社では、勤怠管理システムを取り入れました。以前はExcelや紙を使用した勤怠管理を行い、ミスの多発や確認に時間が多く取られてしまうことが課題として挙げられていました。そこで、勤怠管理ツールを使用し、給与計算との連携を行い、ミスの防止や時間短縮を達成することができました。

株式会社万葉

申請や承認作業をスムーズに行うようにするためにワークフローのITツールを導入しました。その結果、GoogleスプレットシートやExcelでの申請・承認作業よりかなりスムーズに行うことができ、わずらわしさが解消されました。

コクヨ株式会社

営業の効率を上げるために、マーケティングオートメーションツールを取り入れました。マーケティング活動の一部自動化を行うことができたため、中小企業へのアプローチができるようになり、新規顧客の獲得率や案件化率が大きく向上しました。

株式会社アイレックス

以前は経費精算業務を紙で処理していましたが、合計900枚以上の全国から集まる書類の処理に大きな負担がかかっていました。経費精算システムを取り入れたことにより紙の書類は40枚まで大幅に削減することができ、負担が大きく減少しました。

まとめ

企業によって多様な方法で業務効率化を進めています。会社の解決したい課題によって対策方法が変わってくるので、今回紹介した成功事例の中で自社に合った物があれば、是非一度参考にしてみると良いかもしれません。