採用活動における計画立案のポイントとは?新卒の人材採用の重要性についても解説
企業に必要な戦力を集めるには、人材の採用活動は必須です。しかし昔と異なり労働人口が少なくなっている影響で、人材の確保が困難となっています。求めている人材を確保できない場合、採用活動を1から見直す必要があります。
今回は新卒を中心とした採用活動計画のポイントについて詳しくご紹介したいと思います。
新卒採用計画について
若手の労働者が少ない今、新卒の採用は企業にとっても重要といえるでしょう。そのためには優秀な新卒人材を確保できる採用計画の構築が必要です。
目的
新卒を採用する目的はさまざまですが、企業の存続が主といえます。入職直後に即戦力となる中途人材も重要ですが、時代の変化により通用しなくなる技術も増えます。新しい技術や価値観を柔軟に取り入れ、時代の流れに適応しやすい人材が必要です。新卒の採用は、その点で期待できる貴重な存在です。
計画の立て方
まずは従来の採用活動における基準や必要な人数を振り返りましょう。数値でのデータは分析・比較しやすいので、目標も含めて数字で計画を立てるとわかりやすいです。
新卒の採用人数を増やす計画には、主に以下の方法があります。
- 応募者を増やす
- 採用通過率を上げる
応募者の増加で希望の採用人数を確保できる可能性が高まります。応募者を増やす方法として、広告の使用や求人媒体の利用が有効です。
採用通過率を上げることも1つの手段です。応募者を増やす方法と比較すると選定は少ないですが、自社にマッチしない人材を採用する可能性も高まります。必要な人材の確保には、エントリー前から企業にマッチした新卒のみをピックアップすることが重要です。
計画を立てる際のポイント
新卒採用の計画の立て方をご紹介しましたが、その他の重要なポイントについて解説します。
採用人数を決める
必要人数を決める際に、以下の方法で考える場合が多いです。
- 企業の利益を考慮して決める方法
- 業務の量を考慮して決める方法
- 予算を考慮して決める方法
(1)は目標とする利益から逆算して、必要な人数を決めます。利益に大きな変動がみられない企業におすすめの方法です。逆に採用人材が生み出す利益が予測しにくい業種には適しません。
(2)は業務の量から人数を考えるので、業務量が明確な企業におすすめです。時期によって業務量が変動する場合は、雇用形態も考慮したうえで採用人数の調整が必要です。
(3)は予算から投資できる人件費によって決定します。他の方法と比較すると人材の成長度合いで利益が変動しやすいため、中長期的な目線が必要です。場合によっては利益の損失につながることもあるので、リスクも想定した計画を立てましょう。
採用したい人物の明確化
求める人物像を明確化しないと、人材のミスマッチや不満による早期離職といった、企業にとって不利益な事態を招きます。採用活動を通して、自社の希望に沿った人材をピックアップしましょう。
また理想の人材の確保には、過去の人材や採用基準のデータを分析し、改善点を見直すことも重要です。
アプローチ方法の決定
採用人数と希望の人材が明確になったら、次はアプローチ方法を考えます。
新卒採用に関しては、主に以下の方法があげられます。
- 新卒に対しての積極的なアプローチ
- マンツーマンでのコミュニケーション作り
新卒に対して積極的にアプローチする方法は、応募人数を増やしたい、あるいはマッチした人材を採用したい企業におすすめです。
新卒のアクションを待つ後手の方法では、十分な人材を確保するのは難しいです。待ちの姿勢ではなく、自社から先手をとれるようなアプローチをしていきましょう。
もう1つの方法は、少人数かマンツーマンでコミュニケーションができる機会を作ることです。集団でのコミュニケーションでは人材それぞれの特徴が見えにくく、ミスマッチの確率を高めます。マンツーマンでの面談では、人材が自社の希望に沿っているのかがわかりやすく、ミスマッチが減少します。
お互いのためにも、少ない人数でのコミュニケーションを図りましょう。
採用計画の手順
計画を立案する際のポイントを踏まえたうえで、次はその手順について解説します。
採用目標、目的の明確化
企業の方針と照らし合わせて、目標・目的を明確にします。
- どの程度の人数が必要なのか
- どのような業務を行うのか
- どのスキルが求められるのか
- どのような性格なのか
このようなポイントに注目して考えましょう。
4つのポイントが不明確だと人材のミスマッチが増加し、採用活動がうまくいきません。
中長期的なニーズの把握
人材採用では中長期的な視点も求められます。企業の方針に沿って、数年後・10年後のニーズを把握しましょう。
短期的なニーズを求める場合は、中途採用で確保した人材が大きな戦力となるでしょう。しかし企業全体の活性化や新技術の獲得といった長期的な視点を考慮すると、柔軟な新卒の採用が最重要です。目先の利益だけでなく、将来を見据えた採用活動を行いましょう。
選考方法の検討
人材が自社に適しているのかを見極めるために、選考方法も工夫する必要があります。スキルや性格、意欲といった企業に求める要素がわかるような方法を検討しましょう。
主な選考方法は以下のとおりです。
- 書類選考
- 記述試験
- 面接選考
書類選考では履歴書などを参考に、人材の経歴や意欲を把握するのに役立つ方法です。記述式の試験では常識問題や適正テストを行い、社会人としての能力を測ります。面接は人材のコミュニケーション能力、その場の対応力といった、紙面ではわからない情報を把握できます。
このような選考を行い、自社に求める人材を見つけましょう。
スケジュールのシミュレーション
採用に関してのスケジュールを事前に考えておくことも大切です。最近は応募から採用までのスピード化が進んでおり、油断していると優秀な人材がもう見つからない、なんてことも考えられます。そのため採用に関してのスケジュールを調整し、人材の対応をスピーディーに行うことを心がけましょう。
自社にあった人材の応募があるときは、早めに確保することをおすすめします。
募集媒体の選定
求人媒体の選定も採用活動に大きく関わります。メディアによって特徴が異なるので、理想の人材が集まるような媒体を選択しましょう。
また自社の専用サイトを作れるサービスもあります。企業の魅力を最大限に引き出せるようなカスタマイズを行えば、応募人数の増加が期待できるでしょう。
無料で使用できるテンプレ
採用活動に必要な計画書には、以下のような内容があげられます。
- 企業の目標
- 選考の手段
- 求人媒体の利用
- 採用計画
これらの内容を作成するための無料のテンプレートをご紹介します。
Excelのケース
Excelを使用する場合、あらかじめ搭載されているテンプレートの使用がおすすめです。管理表や分析シートを利用することで、効率よく書類の作成が行えます。またWeb検索をすれば無料ダウンロードできるテンプレートもあるので、そちらを利用するのも良いでしょう。
Googleスプレットシートのケース
Excelと同じように、搭載されているテンプレートを活用してみましょう。スプレッドシートは個人だけでなく、集団でも利用しやすいのが大きな特徴です。社内で共有しながら書類を作成したい場合は、スプレッドシートがおすすめです。
採用活動専用のツールがないときは、以上のようなテンプレートを使用してみてください。
まとめ
優秀な人材の確保が難しい今、企業の成長を止めないためには採用活動でも強気の姿勢が必要です。とくに新卒の採用が今後の重要な戦力となるカギといっても過言ではありません。人材採用に難渋している企業は、今までの採用活動の計画を振り返り、改善すべきポイントを探してみましょう。