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【徹底解説】人材管理ツールのメリット、デメリットについて解説!

人材管理ツールのメリット、デメリット

人材管理ツールを導入したら会社にとってどんな良いことがあるのだろう。
導入してみたいが費用感が気になる。
人材管理ツールに対してそんな思いを持っている方は少なくありません。
今回は、人材管理ツールの基本知識を得るためにメリット5つとデメリット2つに加えて、導入時のポイントを紹介します。

人材管理ツールとは

人材管理ツールとは「従業員の人事に関するデータを “見える化” して管理するシステム」のことです。社員のスキルや経歴を一覧にして管理できます。また、人事評価や社員のスキル・経歴までを1つのシステムで完結できるため、社内での戦力的な人材配置に役立つツールです。

人材管理ツールができた背景として、今後の企業の人的資源が不足する懸念が挙げられます。総務省の労働力調査によると、労働力人口は2020年の結果で6868万人ですが、厚生労働省の人口推移のデータによると、2065年には3946万人にまで減少するといわれています。

人材不足になる中、企業が生き残るには一人ひとりの従業員を大切にしていくことが重要です。人材管理ツールを使って人事管理をすることは、企業の人的資源活用の鍵となるでしょう。

⇒人材管理について詳しく知りたい方はこちら

人材管理ツールを導入するメリット

人材管理ツールを導入すると、どんなメリットがあるか気になる方も多いですよね。実際に使用する人事担当者であれば利便性も気にかかりますし、経営者としては費用対効果も気になるポイントだと思います。

ここからは、人材管理ツール導入のメリットを人材情報の管理をはじめとした5つに分けて紹介します。

人材情報の管理

人材管理ツールを導入することで1つのシステムを見るだけで、人材情報の管理が可能です。具体的には、従業員の社内での実績をはじめ、過去の人事評価やスキル、過去の経歴なども1つのシステムで管理できます。今まで紙やExcelなど複数のツールで人事情報を管理していた会社では、業務の効率化を図ることが可能です。また、今までのスキル・経歴が一目で分かるため、戦略的な人員配置の手助けにもなるでしょう。

給与の決定

人材管理ツールの使用で人事評価が見える化され、全員が納得した給与決定が可能です。人事評価は従業員のモチベーションにも関わる部分です。今まで明確な評価基準がなく、給与や賞与の基準がない企業でも人材管理ツールの使用で、目標達成率や実績が明確に示されます。仕事の評価に応じた適正な給与設計が可能となるでしょう。

また、経営者であれば人件費がどのくらいかかるかというのは大きな問題です。人材管理ツールでは人件費シミュレーションも可能。過去・現在・未来でどのくらい人件費がかかるのか把握できます。

新しい人材の発掘

人材管理ツールを使えば、現在活躍中の社員の特徴や経歴を確認可能です。早期に活躍する社員の人物像が明確化され、採用基準がはっきりします。また、採用人数もどこの部署で何名不足しているかシステム1つで分かるので利便性の高さがうかがえます。

採用だけではなく、自社の人事異動でも同じことがいえます。部署で活躍中の人材と近しい特徴をもつ社員を把握し、より活躍できそうな部署への配置転換が可能。人事異動の根拠にもなります。

人材管理ツールを利用することで、適切な人材の活用と発掘に役立つでしょう。

従業員の育成

人材管理ツールは社員がどこまでのスキルを持っているかの確認にも役立ちます。ある程度の社歴を積んだら、マネージャーや部長クラスへ昇進するといった人事配置をしていた会社もあると思います。ただ、社歴だけではスキルバランスは理解しにくいのも現状です。

人材管理ツールを使うことによって、数値や点数でスキル情報を確認することが可能です。スキル管理表と呼ばれるものです。具体的なスキル名を入れた表を作成し、社員を紐づけることで誰がどのくらい、どういうスキルを持っているのか見える化されます。

足りないスキルを知ることで、適切な研修やスキルアップのための施策を打てるため、会社全体の底上げにもつながるでしょう。

従業員のモチベーション管理

従業員の離職に悩んでいる企業も少なくありません。離職のお悩みには、人材管理ツールを使って従業員のモチベーション管理がおすすめです。人材管理ツールでは、定期的に従業員サーベイをし、社員のコンディションを管理できます。

従業員サーベイの結果を確認し、コンディションの悪い該当社員をピックアップ。人事と現場が二人三脚で、該当社員のモチベーション向上に取り組んでいる事例もあります。

コンディションの悪い社員を把握することで、悩みや不満を解消。結果的に離職率を下げることにつながります。会社にとって重要な人的資源を失わないため、従業員のモチベーション管理は重要です。

人材管理ツールを導入するデメリット

前述では人材管理ツール導入に関するメリットを挙げてきましたが、検討する上でデメリットも知ってから導入したいという声も少なくありません。ここでは、デメリットとして導入の難易度とセキュリティ面に対する不安の2つをピックアップして説明します。

導入の難易度

具体的に導入すると、コストと実際に使いこなせるのかという2つのポイントが気になる方は少なくありません。人材管理サービスは、「クラウド型」と「オンプレミス型」に分かれ、それぞれ費用も異なります。使える機能や使う人数によって金額も違いますので、プランや金額などを熟知し、複数のシステムを検討する必要があります。

導入の難易度を下げるためにも金額や実際に使えるものなのかしっかり確認して導入しましょう。

セキュリティ面に対する不安

従業員の情報は個人情報の管理となるため、社内の情報の中でも情報漏えいには最も気を付けないといけない分野。不安に思う方の気持ちも分かります。

人材管理サービスのセキュリティを実際に見ると、人材管理ツール2段階認証でセキュリティを強化しているサービスや遠隔操作でデータの外部流出を阻止するシステム。さらに、情報セキュリティの国際規格認証を取得している会社もあります。

導入するシステムがどんなセキュリティ対策をしているか、理解して導入することが重要です。

人材管理ツールを選ぶ時のポイント

実際に人材管理ツールを選定するタイミングになった時、どうやって選べばいいのだろうと思う方がほとんどですよね。ここからは、使いやすさをはじめとした人材管理ツールを選ぶ時のポイントを4つ紹介します。これを読むことで後悔しない人材管理ツールの選び方を確認できます。

使いやすさ

一番重要だといえる選定時のポイントは使いやすさです。導入後、使いにくさを感じるのは悲しいですよね。そこで、使いやすさを試すために導入前の無料トライアルをおすすめします。

実際に画面を見て無料トライアル期間中に作業することで使用感の確認が可能。導入後の後悔を減らすことができます。人材管理ツールを扱っている会社に、具体的にどんな用途で使用するのか現状の課題を共有することで提案時に使い方を教えてくれる場合もあります。

導入後、使いにくさから生産性が下がったり、人材管理ができなかったりということがないように導入前に使用感は確認しておきましょう。

自社に必要な機能が搭載されているか

導入前に自社に必要な機能が搭載されているか確認することも重要です。人材管理ツールの中でも人事評価、採用、人材管理など搭載されている機能は異なります。人材管理を導入したかったが、実際に導入した後に利用できない、なんてことがないように気をつけましょう。

導入後の後悔を減らすためには、具体的にどういう利用を考えているか導入前に考えておく必要があります。そのために、自社の人事面での課題を考えておくのも一つです。社員のスキルの見える化したいのであれば、スキル管理表が作れるツールが必須となります。

必ず導入時には自社にどういう機能が必要で、導入しようとしている人材管理ツールに搭載されているか確認しましょう。

導入後のサポート体制

導入後のサポート体制を確認しておくことも大切です。導入後のサポート体制があることで、せっかく導入したのに使いこなせなかった、ということがなくなります。また、いちいちマニュアルを見るという手間も少なく済むため、業務負担が軽減されるでしょう。

主要な人事管理ツールのサポート体制を紹介します。

  • カオナビ…専任スタッフによる伴走型サポート、サポートツール完備、安心見守りサポート、セミナー
  • HRBrain…カスタマーサクセス、テクニカルサポート、セミナー、事例の共有、使い方動画
  • あしたのクラウド…導入支援サポート、専用のチャットで回答、人事評価業務運用支援
  • HRMOS(ハーモス)CORE…運用設計への伴走、目標設定と定期的な振り返り、定期的な機能改善
  • タレントパレット…サポートデスク、勉強会の開催、個別相談会、ユーザー会

各サービスでサポート体制に違いがあることが分かります。自社に合ったサポートがあるか事前に確認して、導入しましょう。

ツールのセキュリティ

デメリットのところでも説明しましたが、個人情報が流出するリスクを回避するため、人材管理ツールのセキュリティは重要です。各人材管理ツールのセキュリティを紹介します。

  • カオナビ…2段階認証、利用停止操作、IPアドレス制限、ISMSクラウドセキュリティ認証取得など
  • HRBrain…二重データベース、自動バックアップ、利用停止操作、IPアドレス制限、ISO27001取得など
  • HRMOS(ハーモス)CORE…第三者による脆弱性診断、プライバシーマーク取得
  • タレントパレット…ISMSクラウドセキュリティ認証取得、プライバシーマーク取得

自社の社員情報を守るため、セキュリティ万全なツールを導入しましょう。

まとめ

今回は人材管理ツールのメリットやデメリットについて解説しました。多種多様の人材管理ツールがあるので、導入する目的を明確にし、自社に適した人材管理ツールを選定するようにしましょう。人材管理ツールを上手に活用することで人事業務を円滑に行うことができ、企業にとっても従業員にとってもプラスにはたらくでしょう。