人事評価システムのデジタル化による大幅な工数削減を実現。無記名アンケート機能を活用し、従業員の意見をもとに社内に好循環をもたらす人事評価システムのデジタル化による大幅な工数削減を実現。
200名近くの情報を手入力、膨大な工数を要していた人事評価
―スキルナビ導入以前に感じていた課題は?
人事評価システムの取り組みは、当初からエクセルを使って評価シートを紙にプリントしていました。対象者が200名近くいるため、評価された紙を回収し、エクセルに手入力する作業が必要でした。評価の準備からシートの配布、回収、入力までの一連の業務は誰でも担当できるものではなく、一部の人で対応しなければならないうえ、膨大な時間がかかるということが大きな課題でした。
段階的な導入と複数回の社内説明会で、デジタル化に積極的ではない従業員も安心して使える工夫
―導入にあたり、従業員への説明で工夫されたことは?
当社は製造業なので、製造部門は一人一台パソコンを所持していません。そのため、デジタル化にはあまり積極的ではない従業員もいました。そこで、最初は管理職や間接部門でパソコンを日常的に使用している従業員から使ってもらい、その利点を実感してもらう取り組みからスタートしました。その後は複数回の説明会を開催し、参加者にスマホやパソコンを持参してもらい、ログインするところから詳しく説明する機会を設けました。シニア層では使い方に手間取ってしまう方もいましたが、普段からスマホやパソコンを使い慣れている従業員たちも教える役割を担ってくれたので、困ったら身近に教えてくれる人がいることを実感してもらえ、安心して進められる環境を整えることができました。
評価者の負担と情報漏洩リスクを軽減、無記名アンケートを有効活用
―スキルナビ導入後に見えてきた変化とは?
以前は現場で記入された内容を上司が手動で入力や評価の点数計算をしていましたが、紙ベースの運用からデジタル化に切り替えたことにより、評価者の負担を大幅に軽減することができました。また、デジタル化により、過去のデータを容易に参照できるようになり、情報漏洩リスクも低減できました。本人の評価を関係者間で共有できることや、等級や部門などの異なる視点で評価結果を一覧表示できることも大きな変化で、便利になったという声もあがっています。
さらに、当社では定期的に職場環境アンケートや研修後のアンケートを実施しており、スキルナビのアンケート機能を活用しています。無記名でも回答できるような仕組みに変更していただけたため、記名方式では躊躇して意見を述べづらかった従業員の意見も収集することができるようになりました。スキルナビでは収集したデータやアンケートの結果を簡単にグラフ化できるため、経営陣だけでなく、回答者である従業員にもフィードバックすることで、アンケートが単なる回答の場にとどまらないような取り組みを行っています。
人事評価のような年に1、2回のイベントだけでなく、日常においてもアンケート機能、教育訓練の管理・可視化にも使えるので、コストパフォーマンスが良く、費用対効果は十分に得られていますね。
スキルマップのデジタル化と社内コミュニケーションの活性化を目指して
― 今後のスキルナビを活用するさらなる展開について教えてください。
当社はIATF16949認証を取得しており、品質マネジメントに特化した国際規格を遵守しています。その中で必要とされる項目に「教育・訓練」があり、社内外で受けた教育のエビデンスや必要なスキル、従業員が持つべき資格などを管理し、可視化する必要があります。以前から教育には力を入れており、これまでは全てエクセルや紙で管理をしていました。今後はスキルナビを活用してスキルマップをデジタル化し、保有資格のマッピングや資格証明書のデータ管理など、全従業員のスキルをマトリックスで管理していきたいと考えています。
また、コロナ禍において従業員同士のつながりを築く機会が制約されている時期もありました。そのため、スキルナビを活用して写真付きのコミュニケーションを活性化させるなど、従業員が日常的に触れるツールとしての活用方法にも注力したいと考えています。
創業:1951年4月1日
資本金:9,900万円(2023年6月現在)
従業員数:190名(2023年6月現在)
事業内容:輸送用機械器具の燃料噴射ポンプ部品等の精密加工および組立
話者プロフィール
人事・財務部門担当取締役
花輪 利恵様
人事・財務グループマネージャー
舟橋 正樹様