1on1ミーティングとは?目的やメリット、企業の事例を紹介!
もともと、シリコンバレーで始まり、最近注目されているマネジメント手法になります。日本では、リモートワークが増えた事によって、新たな会話手段として取り入れている企業が増えています。ではどのように行うのでしょうか。今回は、目的や背景、メリット、実施時のポイントについて解説していきます。
1on1の目的
上司と部下が週に一回などの定期的なペースで行う一対一の面談のことを言います。面談時間は短いのが特徴です。話す内容は特に決まっていなく、仕事内容からプライベートに関する事まで悩みや経験を話お互いを知っていく機会になります。
エンゲージメントを高めるため
同僚や上司、後輩との関わり合いが良いと、その従業員のやる気が向上すると言われています。面談の実施によって指導者との会話が増えるため、お互いが何を考えているのかがわかるようになり、やる気にもつながります。
マネジメント品質を向上するため
上司が部下や指導する相手に対して指導やかかわり方を振り返り気づきを得ることにもつながります。それにより、マネジメント能力を向上させることにつながり、マネージャー自身も成長することが可能になります。
人事面談との違い
人事評価面談とは大きく異なり、部下の業務状況や心情を相互に理解し合うことを目的としています。一方で人事評価の面談では評価者が批評家者に対して業務成果を一方的に振り返り・評価を行うため、そういった点では大きく異なります。
注目されるようになった背景
現在の日本企業において少子高齢化による労働者の確保が困難になりました。また、多様な働き方の推進により、コミュニケーションの重要性が更に高まってきました。部下の価値観や信念を上司が理解できる事で働き方や業務のサポートが可能になります。
1on1のメリット
実施する事により次のようなメリットがあります。
信頼関係の構築
上司との信頼関係がないと、部下はやる気をなくし退職につながる恐れがあります。信頼関係を築くにはコミュニケーションをとるとこが重要です。また、現在は新型コロナウィルスの営業で在宅勤務が増えているため、コミュニケーションをとるには必要な手段と言えます。
部下の成長促進
半年や一年ごとの人事評価面談だけでは、フィードバックを行っても、その過程を確認できず、振り返りをちゃんと行えない恐れがあります。週一など高スパンで振り返りを行う事ができるので、現在の状況や困っていることをリアルタイムに確認し、振り返りすることで能力向上につながります。
理解の向上
業務を通してだけではわからない考えや価値観を知ることができます。それにより、どんな状況にストレスを感じやすいか、やる気が向上するかといったことまで理解できるようになるので、その部下に合ったフォローが可能になります。
やる気向上
上司からのみ話すのではなく、お互いに意見を言い合うことにより、自分の意見や業務内容、今後のキャリアの考えについて上司に伝えやすくなります。上司側もそれを真摯に聞き、反映させるとこができれば、やる気向上にもつながります。
1on1を実施する際のポイント
以下のポイントをつかんで実施しないと効果が少なくなってしまいます。
部下の話に耳を傾ける
上司からのみ話をして終わりだと、部下の考えを聞くことができず、無駄な時間になってしまいます。まずは話を傾聴し、何を考えているのか、どのような信念・価値観を持っているのかきちんと向き合って話を聞きましょう。
横柄な態度をしない
部下の話を聞きだすには、話しやすい雰囲気をつくることが重要です。目を見て話を聞き、気持ちの受け入れや相槌を打つことによって、話をちゃんと聞いてもらえると感じ、意見を言ってもらえるようになり、有意義に行う事ができます。
話したい内容
決まった面談内容がないため、何も準備せず「好きなことを話してください」と言われても困惑してしまいます。事前に話したい内容を決めておくことをお勧めします。仕事状況についてや職場でのトラブル、今後のキャリアといった内容を話すと良いでしょう。
⇒1on1ミーティングで話すことについて詳しく知りたい方はこちら
メモを取る
週に一回など高いサイクルで行うので、過去の面談履歴を確認できるようにメモを取って保管しておくと良いでしょう。過去の話した内容を確認できるため、過去から現在までの状況の把握も素早く行う事が可能になります。
スケジュールの決定
定期的な頻度で行う事が大事なため、あらかじめ毎週何曜日の何時からというように日時を決めておくと良いでしょう。万が一、業務によってその日の開催が難しくなっても、そのまま消滅させずに日程調整を行い実施する必要があります。
⇒1on1ミーティングのツールについて詳しく知りたい方はこちら
1on1を実践する会社の事例
実際に行っている会社の事例を紹介します。
ヤフージャパン
従業員の才能と情熱を解き放つことを目的として始めました。日本では取り入れている企業は少なく懐疑的な声も上がっていましたが、経営陣に説明をしたり、ガイドラインの作成を行い実践しました。その結果、信頼関係を構築することができ、能力向上にもつながっています。
クックパッド
2、3人のチーム制で仕事を行うため、チームで仕事を進めることが難しいという問題を解決するために導入しました。評価の話はせず、場所や形式にとらわれずに継続して行いました。それによりメンバーの考えていることをお互いに知ることができるようになりました。
まとめ
現在の社会情勢の変化に伴い、企業においてコミュニケーションをとっていく手段として更に重要なものになっていくと思われます。これをきっかけに意思疎通がスムーズにできるようになれば、能力の向上や会社の業績向上にもつながるでしょう。