付加価値とは?ビジネスでの意味や具体的な算出方法、付加価値の高め方を紹介
耳にする機会の多い「付加価値」という言葉。価値を付け加えるという意味を持つだけでなく、付加価値からその企業の経営状況を推し量ることができることをご存じでしょうか。
付加価値は「商品やサービスにプラスされる価値」など、漠然としたイメージを持っている人は多いですが、ビジネスにおける意味や数値化する方法を正確に把握している人は多くありません。
今回は、企業が競争力を高めるために重要な付加価値について具体的な計算方法やビジネスへの活用方法とあわせて紹介します。
付加価値について
言葉の意味を解説します。
付加価値とは
広辞苑によると、付加価値とは「①生産過程で新たに付け加えられた価値。売上高から原材料費や減価償却費を差し引いたもの」「② 商品やサービスで、他の同種のものにはない価値」だと定義されています。
例えば、雑誌に限定コスメの付録を付ける、シンプルなボールペンをおしゃれなデザインにして販売するなどが付加価値を付ける販売戦略です。
同じ性能の商品があれば、顧客は価格の安い製品を優先して購入するでしょう。そこで、価格面以外で顧客に自社製品を選んでもらうために、付加価値が重要なのです。
他社の製品やサービスとの違いを明確化して、差別化を図ることが付加価値を付ける効果です。
ビジネスでの付加価値の意味
ビジネスにおいては、会社の経営状況や生産性を知る際に使われる場合があります。経営層や会計担当者にとっては馴染みがあるかもしれません。
ビジネスでは「労働によって付与された価値」を数値化したものが「付加価値」です。これは計算によって求めることが可能で、控除法や加算法といった計算方法が確立されています。
イメージしやすい例として、ある商品の材料費が2万円、材料を加工して作った商品の販売価格が4万円だった場合の付加価値は「売上高-外部購入価値」の計算式から2万円だとわかります。
一般的な付加価値の意味
ビジネスの領域に限らず一般的に用いられる「付加価値」は、物事に付け足された価値全般を指します。
企業のサービスや商品だけでなく幅広い意味で用いられるため、「プラスアルファ」として使われる場合が多いでしょう。
英語で付加価値は何という?
英語では「added value」あるいは「value added」といいます。
「付け加える、足す」という意味の「add」と、「価値、真価、有用性」などの意味を持つ「value」の2つの言葉からなります。
付加価値を分析する方法
分析方法を用語の意味とともに解説します。
付加価値を計算する2つの方法(控除法/加算法)
企業の経営状況を数値化して現状を客観的に把握するために、付加価値を利用すると良いでしょう。
主に使われる2つの計算方法を紹介します。
控除法(中小企業庁方式)
控除法では、売上から経費を差し引くことで付加価値が算出されます。
計算式は「付加価値=売上高-外部購入価値」です。外部購入費とは、いわゆる経費のことで、材料費や人件費、外注費、輸送運搬費など、製品やサービスを消費者に届けるまでにかけた費用全般が含まれます。
売上高と経費の2つの項目さえ分かれば、誰でも簡単に結果を求められる方法なので使いやすい方法です。
また、中小企業庁が採用していることから「中小企業方式」とも呼称される場合があります。
加算法(日銀方式)
加算法は、日本銀行が採用していることから「日銀方式」と呼称される場合があります。加算法は、「企業が提供する付加価値は、製品やサービスを生み出す過程で積み上げられるもの」という考えにもとづいて確立されました。
計算式は「付加価値=①人件費+②金融費用+③減価償却費+④賃借料+⑤租税公課+⑥経常利益」と表すことができます。
計算式の各要素について詳しく解説しましょう。
①人件費
企業が従業員を雇用する上で必要になる費用全般を指します。人件費といえば従業員の給与や残業手当だけと思いがちですが、そこに含まれる費用の種類が意外と多いことに気付くでしょう。
例えば、従業員が会社の福利厚生を利用する際にかかる福利厚生費、従業員が退職する際に支給する退職金、生産時に必要な労務費などが当てはまります。
②金融費用
金融費用は多くの人にとって馴染みがない言葉かもしれません。これは、企業の事業運営やサービス開発などに使うため、資金を調達する場合にかかる費用を指します。
例えば、銀行などから融資を受けた場合の支払利息や社債利息、製品やサービスの販促のための割引金額分の負担などが挙げられます。
③減価償却費
高額な商品を購入した際の経費を、使用した分に換算して経費計上した費用のことです。製造原価や一般管理費が含まれます。
ここで注意すべき点は、付加価値を計算する時に減価償却費を計算式に含めるかどうかは企業が選択できることです。減価償却費は社外から購入した製品やサービスによって発生する費用であるため、付加価値には該当しないという考え方があるからです。
減価償却費を含めない場合の数値は「純付加価値」、含めた数値は「粗付加価値」として区別されています。減価償却費を含めるかどうかは、企業の方針や考え方によるため、どちらも一般的に使われます。
④賃借料
企業の運営に必要な物品などを借りた際に支払う費用です。例えば製造業であれば、製品の搬入のために自動車のリース契約を結ぶ場合があるでしょう。
自動車や機材など以外に、土地や建物といった不動産の賃貸契約で発生する費用も含まれます。具体的には、コロナ禍における感染症対策としてサテライトオフィスを会社名義で借りたり、営業所を新設する際にオフィスフロアを借りたりする場合が当てはまります。
⑤租税公課
会社を運営していく上では、さまざまな費用を国や自治体に支払わなければなりません。経営上、必要に応じて公的機関などに支払う費用を租税公課と呼びます。
具体的には、印紙税や関税などの国税のほか、固定資産税や事業税などに代表される地方税が該当します。
⑥経常利益
企業活動において得られた利益を意味します。つまり、企業が主軸としている事業以外で利益がある場合、その利益も含めた金額が経常利益です。
例えば、製造業として知られている企業が新しく始めた不動産事業で家賃収入を得た場合です。また、鉄道会社が駅周辺の開発に取り組んでホテル事業を始めた場合などが当てはまります。
ちなみによく耳にする営業利益は、主軸の事業の売り上げから経費を抜いた金額です。営業利益に、営業外利益を足した金額が経常利益となります。
売上高(生産高)とは
付加価値を算出する際は、企業の売上高(生産高)を把握する必要があります。これは、企業が自社商品や製品、サービスを販売した結果得た代金を意味しており、販売した数量が多いほど売上高は高くなります。
例えば、1個500円の製品を100個売り上げた場合の売上高は5万円となります。
付加価値率とは
付加価値額を求めたら、付加価値率を明らかにしてみることをおすすめします。これは、売上高のうちどの程度を付加価値が占めているか明らかにする際に有用です。
割合が高ければ高いほど、企業が顧客へ提供する価値は高いと判断できるので、企業は割合増大に向けて工夫すると良いでしょう。
計算する場合は「付加価値額÷売上高×100」の式で求められます。
例として、材料費が500円、加工後の販売価格が800円の商品を販売した場合の付加価値は300円です。この時の付加価値率は「300÷800×100」より、37.5%だとわかります。
付加価値労働生産性とは
従業員1人あたりが生み出した付加価値を意味します。
企業の最大の目的である利益拡大を目指す過程において、いかに付加価値を高めながら生産性向上を実現するかは課題になりやすいものです。企業が利益を拡大して成長するためにも、生産性を数値化して自社の現状をしっかりと把握し、生産性アップに努めることが重要です。
具体的な計算式は「付加価値÷従業員数」です。仮に、販売価格3000円の商品を原価1000円で3人の従業員が製造した場合について考えてみましょう。このときの付加価値は2000円であり、「2000÷3」より従業員1人につき約666円の価値を生み出していると結論付けられます。
なお、この数値が大きいほど生産性が高く、小さいほど生産性が低いと判断できます。
分配率の分析方法
控除法や加算法で自社の付加価値額を計算しただけでは、具体的にどこを改善すべきか判断するのは難しいと思うのではないでしょうか。そこで重要な指標となるのが分配率です。
分配率を知ることで、付加価値に関わる各要素のうち、どの項目が最も付加価値を生み出しているかなどを知ることができます。競合企業と比較してどの要素が劣っているのか、優れているのかを確認できるようにもなるため、企業の成長の助けになるでしょう。
分配率は基準とする要素によって数種類に大別されます。
- 労働分配率
付加価値に対する人件費の割合を求める際に用いられる指標で、数値が低いほど人件費を低く抑えられているといえます。
しかし、この数値が低すぎる場合は注意が必要です。他社に比べて低すぎる場合、生産性が高いと評価できる反面、従業員の給与額が低すぎる可能性があるからです。
給与が低すぎると従業員満足度は低下し、優秀な人材の離職を招く原因となります。労働分配率が低すぎず、適正な数値かどうか確認するようにしましょう。
- 金融費用分配率
銀行などから借りたお金に関わる利息金など、金融費用が還元された割合を示したものを意味します。
この値が低いほど、融資を受けずに自社の資本だけで経営できているといえるので、数値は低い方が望ましいでしょう。
- 賃借料の分配率
賃借料は企業が借りている不動産や機材に対して支払う家賃やリース料が含まれますが、この金額が付加価値のどの程度を占めているかを確認できます。
数値が低いほど経費を少なく留められているといえるので、賃借料の分配率はできるだけ低くなるよう工夫することをおすすめします。
- 公共分配率
租税公課が付加価値の何割を占めているか確認する指標です。
- 減価償却費の分配率
不動産や機械、自動車など、比較的高価な消耗品を購入した場合に、使用年数などに応じて消耗分を計上した金額がどの程度の割合を占めているか示す値です。
この減価償却費の分配率と、付加価値のうち利益として会社に残る金額の割合を合わせた割合を、資本分配率と呼びます。この数値が大きいほど利益が大きいといえるため、定期的に確認して利益拡大を目指す上での指標とすることをおすすめします。
ビジネスにおける付加価値には、企業経営における重要な要素が複数関わっています。企業の現状を正しく把握するためにも、付加価値額を計算して終わりにするのではなく、どの要素がどのように算出額に影響を与えるかを明らかにすることが大切です。
労働分配率の評価方法
適切な数値の見極め方を紹介します。
高い企業は人件費過多の可能性がある
労働分配率は低いほどに付加価値における人件費が少ない状態を指すため、少ない人件費で効率的に成果を生み出しているといえます。逆に、数値が高い場合は人件費を掛けすぎている可能性があるので注意しましょう。
人件費過多の場合は、従業員が仕事に真面目に取り組みやすくなり離職しにくいというメリットがありますが、十分な利益を確保できず企業の成長が阻害されるおそれがあります。適度なバランスを保つように留意しながら分配率を調整することが重要です。
低い企業は労働環境が劣悪な可能性がある
労働分配率が低い場合、従業員が労働環境や処遇に満足できていないおそれがあるので、改善を検討する必要があります。なぜなら、人件費にかける費用が少ないということは従業員の給与額や福利厚生が不十分である可能性が高いと考えられるからです。
労働分配率が極端に低い状態が続くと、従業員の不満が高まり、結果的に従業員のモチベーション低下による生産性ダウンや優秀な人材の離職といった事態が引き起こされます。定期的に数値を確認してバランスの良い労働環境を整備するよう努めましょう。
同業他社と比較する
労働分配率を算出しても、自社の数値がそもそも高すぎるのか低すぎるのか判別できないかもしれません。その場合は同業他社の数値と比較すると良いでしょう。
注意すべきは、あくまで同業種の企業と比較することです。労働分配率は業種によってある程度傾向があるため、異業種の企業と比較しては実際とずれた見解が得られる場合があります。
例えば、製造業は機械などによるオートメーション化が進んでいるため人件費は少なく済み、労働分配率が他業種と比べて低くなりやすいものです。また、宿泊業や飲食業など、対面での接客が必要な業種は労働分配率が高い傾向にあります。
競合の数値と比較しながら、業界の平均値を目指して分配率を調整すると、利益と従業員満足度のバランスが取れた適切な労働環境を整えやすくなるでしょう。
日本の生産性が低い理由
日本は世界各国と比較して生産性が低い国だとされています。公益財団法人である日本生産性本部が発表している「労働生産性の国際比較」によると、日本の時間当たりの労働生産性は、49.5ドルでした。この数値はOECD加盟38カ国中23位という結果で、日本の生産性が世界的に見ても低いことがわかります。
日本の生産性が低いのはなぜでしょうか。その理由は、日本の企業が付加価値を付加する力が弱いこと、従業員が1つの業務に集中して取り組むため業務遂行に時間をかけすぎていることなどが挙げられます。日本は他の先進国に比べて、一定の金額の収益を得るために投入する時間と労働力が多すぎるのです。
他国では労働時間に制限を設けて、少ない労働時間で成果を生み出せるような取り組みを実施しています。例えばドイツは労働時間法を制定して、平日の労働時間を実質10時間までに制限しています。
昨今の日本では、働き方改革の推進によって各企業が生産性向上のための取り組みをスタートする動きが高まっています。AI技術の導入やテレワークの実践、ITツールを利用した業務効率化など、日本企業各社がさまざまな工夫を凝らしているのが現状です。
付加価値を高めるためには
3つの方法があります。
他社との比較
付加価値を高めるためには、同業種の他社の数値と比較する方法が有効です。なお、業種によって分配率の平均値が異なるため、比較対象は同業種であることが重要です。
他社と比較することで、自社の数値が高すぎるのか低すぎるのかを判別しやすくなるでしょう。また、どの項目が高いのか、どの項目の分配率向上に取り組めば良いかが判断しやすくなるため、企業の成長が促進されます。
さらに、他社にはない付加価値を生むきっかけとなるので、競合他社との差別化を図り自社の競争力アップに役立てることも可能です。
しかし、すべての企業が財務諸表を公開しているわけではありません。非上場企業の場合は詳細を把握することが難しいため、中小企業庁が公開している「中小企業実態基本調査」などのデータを参照すると良いでしょう。
損益計算書の分解
損益計算書を分解し読み解くことによって、付加価値を計算し、さらなる付加価値向上を目指す方法も効果的です。
損益計算書とは、企業の損益に関わる詳細を記載した書類であり、収益や各種費用、生み出された利益や赤字経営だった場合の損失額などが網羅されています。それぞれの損益については勘定科目ごとに分けられて記載されているため、企業の現状を詳細に把握する際に役立ちます。
付加価値は企業が新たに生み出した価値そのものを意味します。そのため、収益などの詳細が記載された損益計算書を参照することで、どのような付加価値がどの項目で生み出されたかを分析しやすくなるでしょう。
分配率を確認
ただ付加価値を算出しただけでは、具体的にどの費用がどの程度の付加価値を生み出せているか把握することは難しいでしょう。そこで効果を発揮するのが、分配率です。
付加価値に関わる費用には人件費や租税公課など数種類ありますが、それぞれの費用が全体の何割を占めているか確認すると、自社の現状や課題が見つかる場合があります。
特に、人件費の割合を測る労働分配率には注意しましょう。従業員にとって快適な就業環境を維持しながら、効率的に成果を生み出せるようなバランスを保つことが重要です。
付加価値を高める方法を業種別に紹介
4つの業種について紹介します。
飲食業
世間には数多くの飲食店が立ち並んでいます。その中から利用する店舗として顧客に選んでもらうためにも、飲食業に従事する企業は付加価値の向上に取り組むことが大切です。
具体的な取り組みの例として、使用する食材の鮮度や希少さを売りにしたり、無農薬の野菜を使ったり、食材で差別化を図ることが可能です。また、技術や知識がなければできない調理法を使った料理を提供する、提供時にエンターテイメントな演出を施す、店内を高級感のある雰囲気にするといったことも効果的でしょう。
地元の食材や地域ならではの伝統をサービスに組み込むなど、さまざまな手法で他社との差別化を実現できます。人気店や話題になった店舗の施策を研究し、自社らしい店舗経営を目指すと良いでしょう。
宿泊・接客サービス業
宿泊・接客サービス業は、顧客と対面で接する機会が多い上、非日常な体験や空間づくりを求められる場合が多い業種です。
顧客がホテルなどの宿泊施設を利用する目的はさまざまありますが、目的に合わせたサービスの提供や価格調整を行うと、顧客のニーズと合致した付加価値を提供できるようになります。
例えば、出張のためにできるだけ交通の便が良く安価なビジネスホテルを利用したい人や、結婚記念日などで高級感のある空間で過ごしたい人、外出せずに温泉でゆっくり過ごしたい人など、その土地の風土や立地条件を考慮したコンセプトメイキングをしましょう。
より付加価値を高めて顧客の満足度を向上させるため、「EQI(Emotional Intelligence Quotient)」という行動特性検査を導入している企業があります。EQIによって従業員1人ひとりの考え方の癖や行動特性を可視化し、個人の強みと弱みを把握したことで、効果的な人材育成計画を立てられるようになったのです。その結果、従業員のサービス技術が向上し、他社との差別化が成功した事例があります。
不動産業(賃貸経営)
賃貸経営を主体事業とする不動産業においては、付加価値の高め方によって収益が大きく変わる可能性があります。そもそも賃貸物件は新築であるほど価値が高く、築年数が経過するほど物件の価値が下がるので賃貸料は下がるものです。
しかし、付加価値を高めて他の物件との違いを生み出すことで、比較的高い賃貸料でも築年数に左右されず賃貸契約を獲得できる可能性が高まります。
例えば、生和コーポレーションは北欧の家具販売店であるIKEAの家具と雑貨を完備したリデザイン物件を展開しています。また、デザイナーズマンションやペット飼育OKとしている物件、無料で利用できるインターネット回線付きの物件など、さまざまな施策が考案されています。
農業
農業は差別化しにくく感じられるかもしれませんが、販売の仕方や加工工程を工夫することで付加価値を高められます。
例えば、希少性の高い野菜や果物に特化して生産したり、カット野菜の鮮度を保つためにオゾン水で丁寧な殺菌処理を行ったり、輸送時にはクール便を利用したりといった工夫をしている企業があります。
顧客が農産物を選ぶ基準である鮮度や味、色味にこだわることで差別化が実現できるでしょう。
付加価値税とは
付加価値税について解説します。
VAT(Value Added Tax)とは
ヨーロッパやアジア各国の一部では、「付加価値税」という税金を定めている国があることをご存じでしょうか。
「付加価値税」や「物品サービス税」と訳されるこの税金は、正式には「VAT(Value Added Tax)」と称されます。これは、消費者がある商品やサービスを購入した時に課せられる税金です。
税率は15%前後としている国が多く、一般的には食品の税率は下げられている場合がほとんどです。日本には導入されていませんが、日本の消費税と似た税金だといえるでしょう。
ヨーロッパ圏では、まずフランスにVATが導入されました。これは1954年のことです。その後、EU諸国をはじめとする各国に拡大し、2021年時点では、全世界160各国以上で課税されています。
生産性と経営状況の把握のために付加価値が重要
「付加価値」という言葉の定義やビジネスにおける意味などを詳しく解説しました。成長を続ける会社経営をする上で重要な付加価値について理解し、適切に活用することが大切です。
注意したいのは、ただ付加価値額を算出するだけでは効果がないということです。人件費や減価償却費など、どの項目でどれだけの価値が生み出されているかを正確に分析して改善を続けることが重要です。そのために、自社の分配率を計算しましょう。
企業の競争力を高めるためにも、競合他社との比較や自社の現状分析を徹底して行い、付加価値向上のための施策を積極的に実行していきましょう。