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離職率の低い業界の特徴とは?メリット・デメリットも解説

離職率の低い業界の特徴

就職をする上で必ず気になるのがその企業の離職率の高さです。離職率が低いと従業員の定着率が高いという事なので働きやすい会社なのではと予想がつきます。また企業にとってもコストをかけて採用した人材がすぐに退職する事態は避けたいものです。今回は離職率が高い・低い企業の紹介や特徴、メリット・デメリットを解説します。

高い離職率の業界

離職率が高い業界には、旅館・ホテルといった宿泊業や飲食業、娯楽業界などが挙げられます。一見華やかで楽しそうなイメージですが、実は労働者不足による従業員の負担や、給料が安いことにより退職者が多くいます。また、思ったよりも肉体労働が多いため、創造とのギャップでやめる人が多いです。

低い離職率の業界

一方で、インフラ業界や鉱業・砕石・砂利採取業界、メーカーなどの製造業界が離職率が低い業界として有名です。ガスや電気、水道といったインフラは誰でも使用するので業績が安定し、新規参入の壁が高いため市場のある程度の割合を占めることができるため、安定した雇用を生み出すことができます。

企業規模と離職率の関係

企業が大きいと離職率が高くなるかというとそうでもありません。大企業の方が従業員の人数が多いため退職者数も多くなりますが、退職理由には新しいことにチャレンジをしたいといったポジティブな理由もあるので、退職率が低ければホワイトとは必ずしもいえません。

離職率が低い会社の特徴

離職率が低い会社にはどのような特徴があるのでしょうか。ここで説明します。

景気に影響されにくい

対象顧客や事業内容が、多くの人が利用するような景気の影響を受けづらい会社であれば、社会が不況になったとしても業績が極端に下がることなく、従業員に安定した給料を支払うことができます。従業員も倒産やリストラの心配が少ない会社であれば安心して働けるので離職率も少なくなります。

福利厚生が充実している

給料が高くても、福利厚生が手薄だと長くは働けないと辞めてしまう人が増えます。休みがとりやすかったり、残業が少ないというような従業員のワークライフバランスを実現できるような制度があると、従業員の満足度が向上し、離職する人が少なくなります。

給与水準

支払われる給料が高かったり、働いた労力に見合った給料が出るような会社だと退職する従業員は少なくなります。逆にどんなに頑張って働いても給料が低いままだと生活に不安を感じ、他に高い給料が出る会社があればそっちに従業員が流れていきます。

離職率が低い業界で働くメリット

退職者が少ない会社で働くメリットを説明します。

労働環境が良い

休日出勤がなかったり、福利厚生の充実、残業時間が常識的な範囲といった労働者が働きやすい環境が整備されています。そのため従業員に過度な負担がなく、長く働くことができます。退職者が多いと、人手が足りないため、従業員1人に対し、何人分もの仕事が課されてしまい、健康被害の恐れがあります。

企業内の風通しが良い

コミュニケーションが活発であったり、人間関係が良好な会社だと退職率は低くなります。また、良好な関係の中で働くと、従業員のモチベーション向上にもつながり、仕事の成果が出るようになり、企業の業績向上にもつながります。

安定した給与の取得

業界や社会の情勢に影響されずに安定した給料を取得することができ、それが高い給料であれば辞める従業員は少ないでしょう。実際に平均年収が1000万円の企業では離職率が0%というデータも出ています。

離職率が低い業界で働くデメリット

一方でデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

昇給が遅い

退職する従業員が少ないため昇進ポストがなかなか空きません。そのため長く働いてもなかなか昇給しないケースが多いです。人の流れが多い企業に転職すると役職に就くことができたり昇給できる場合があります。

転職しにくい

社内のほとんどの人が新卒で入社してからずっと勤務している人たちばかりの為、辞めづらい雰囲気があります。また、一社しか経験していないことになるため企業の文化や考え方が身につき、いざ転職しようとしてもスムーズにいかない場合があります。

離職率を調べる方法

業界によって離職率の高低はありますが、高い企業が必ずしもブラックとは限りません。

有給休暇制度・福利厚生の確認

離職率の低い企業は労働者にとって勤めやすい環境である場合が多いです。有給消化率が高いか、福利厚生はどのくらい整備され、実際に活用されているか確認すると良いでしょう。プライベートと仕事の両立ができれば、従業員は長く務めます。

常に求人を出しているか

求人がいつも出ているようなところは慢性的な人手不足である可能性が高いため、就職・転職してもすぐにやめる従業員がいた可能性があります。従業員が足りていなければ、1人当たりの負担量は多くなる為、耐えられず辞めてしまうリスクがあります。

会社の風通しや人間関係が良好か

会社や組織で業務を進めていくにあたって、職場の人間関係はとても重要です。良好な関係でないと、コミュニケーションが活発にならず、業務もうまく進まなくなってしまう恐れがあります。従業員のモチベーションも下がり、退職につながる可能性があります。

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まとめ

離職率が低い企業には特徴があります。離職率が低ければ、採用した人材が長く企業に定着していることになるため、採用コストが無駄にならず、育成にリソースをかけることが可能です。企業文化を熟知することで、業績が上がるための方法を編み出すことにもつながります。