オンボーディングとは?トレンドになっている背景、メリット、導入方法、企業事例について
昨今認知度の高まっている人事領域のワードに「オンボーディング」があります。
このコラムをお読みの多くの方も耳にしたことがあるのではないでしょうか。
本コラムでは、その「オンボーディング」の定義、必要性、力を入れている企業事例についてご紹介します。
「オン・ボーディング」とは?
オンボーディングとは、”On Boarding”のことであり、採用した新人が、研修やOJT等を通して企業でスムーズに能力を発揮できるようにすることを指します。
上述の通り、研修やOJT等における工夫が最も手軽で身近なオンボーディングの打ち手と言えるのではないでしょうか。
オンボーディングの対象になる従業員には、新入社員だけではなく中途入社社員も含まれます。
オンボーディングはなぜ必要なのか?
オンボーディングがトレンドになっている背景
近年では、リテンション(離職防止)や人材の流動性の向上による中途採用の強化により、採用した人材が困難なく活躍できる環境を整備することが、企業に強く求められているのです。
オンボーディングは経営にポジティブな影響を与えるのか?
それでは、オンボーディングに取り組むことでどのようなメリットが生じるのでしょうか。
一般的には下記のようなものが上げられます。
- 従業員満足度の向上
- 社員パフォーマンスの向上
- 会社に対するコミットメント(エンゲージメント)の増大
- 職場に対するストレスの緩和
- 離職の防止(リテンション)
エンゲージメントの向上については下記の記事もご参考ください。
タレントマネジメントシステムによる従業員エンゲージメントの向上
リテンション(退職防止)については下記の記事もご参考ください。
退職防止(リテンション)とは?
オンボーディングの導入方法
今まで、オンボーディングの定義やメリットについてご紹介しましたが、実際に企業に導入する場合には何が必要になり、何に注意すれば良いのでしょうか?
基本的には4つのポイントを整理することが求められます。
入社前の情報収集
入社前に、入社従業員のキャリアの志向性等について把握しておく必要があります。
事前情報に基づく最適配置
事前に収集した入社社員の情報を基に、最適配置を行う必要があります。
従業員とって自身が最適なポジションに配属させることは非常に大切なポイントになります。
また、最適配置を実現する際に考慮するポイントは、スキルやキャリアの志向性だけではなありません。
例えば、対人関係などは考慮する必要があります。
入社前のコミュニケーション
最適配置を実現した後にすべきことは、入社社員の配属部署に所属している社員に、入社社員の情報を事前に伝え、理解を得ておく必要があります。
入社後のフォロー
該当社員の入社後にやるべきことは、定期的な入社社員のフォローになります。入社後は何かとストレスが溜まるものです。上長や人事担当者によるフォローを仕組み化する必要があります。
オンボーディングに注力している企業事例
事例として日本オラクルを挙げます。
日本オラクルでは、オンボーディングを「全社員の仕事」として位置づけるだけではなく、研修に力を入れています。
具体的には、5週間の研修を実施し、座学での自社に関する知識の獲得だけではなく、ロールプレイング等を通じた知識習得を目指します。
また、ナビゲーターやサクセスマネージャーという、入社社員のサポートを目的とするロールを設定し、入社社員の研修の進捗だけではなく、メンタルのフォローを行っているようです。