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オンボーディングとは?メリットやおすすめのツールについて解説

オンボーディングとは?

時代の流れとともに、社会で求められる人材は「量」から「質」へと切り替わりました。しかし質の高い人材を確保しても、すぐに離職してしまうことに悩んでいる企業も増加傾向です。人材を定着させ離職を防ぐために、「オンボーディング」という取り組みが近年注目されているのはご存じでしょうか。

今回はその取り組みの特徴やメリットについて紹介します。

オンボーディングとは?

新しく入職した従業員が早い段階で定着し、仕事で活躍してもらう取り組みがオンボーディングです。オンボーディングという言葉は「on board(乗り物に乗っていること)」が由来で、従業員や乗客が乗り物に慣れてもらうようにサポートすることから派生しています。

この取り組みは新しい従業員全員が行う研修とは違い、1人1人の能力・スキルにあわせて教育計画を組み立てます。それぞれに適したアプローチを実行し、職場に順応できるような体制をセッティングするので、企業の生産性の向上にもつながるでしょう。またオンボーディングをより効果的に行うため、専用のツールやシステムを用いることも多いです。

⇒オンボーディングの施策について詳しく知りたい方はこちら

オンボーディングが注目されている理由

オンボーディングについての概要を説明しましたが、なぜ近年このような取り組みが注目されはじめているのでしょうか。

その理由として、高齢化社会の影響による労働者の減少があげられます。昔の時代は人材が豊富にそろっていたため、企業の定着化にはそこまで考慮する必要はありませんでした。しかし高齢化の進行にともない人材が減少し流動性は逆に増加したため、人材の定着化が求められる時代になりました。このような背景から、入職した従業員が離職しないために、オンボーディングを進める企業が増加したと考えられます。

またコロナウィルスによる影響も、この取り組みをさらに後押しした要因の1つといえるでしょう。リモートワークでは直接会話をする機会がほとんどないので、企業の雰囲気を把握しにくく、他の従業員との交流が難しいからです。リモートワークの環境で新しい従業員を定着させるには、オンボーディングの取り組みは欠かせません。

オンボーディングのメリットと意味

オンボーディングの必要性について理解したうえで、具体的なメリットについて紹介します。今回は4つのメリットに分けて説明します。

  • 短期間で成長できる
  • 採用の無駄をなくす
  • 研修コストの削減ができる
  • 結束力が上がる

新入社員が短期間で成長できる

企業の悩みの1つとして、新しく入職した従業員が十分な戦力になるまで時間がかかることです。職種によっては1年以上かかってしまう場合もあります。オンボーディングを導入することで、従業員ごとに適切な教育が行えるので、短期間で成長を促すことが可能です。入職してすぐに企業への定着が進めば、従業員の潜在的なスキルが発揮できる可能性が高まります。また他の従業員と円滑なコミュニケーションを取りやすいので、業務に対してのモチベーションも高まるでしょう。上下関係の隔たりが少ない雰囲気を作ることで、気軽な相談も行いやすく、離職率の低下も期待できます。

採用の無駄をなくす

就職の流動性が高い今の時代、入職した人材が長期間留まっている保証はありません。入職前に持っていたイメージとのギャップで、短期間で離職する人材も増加傾向です。オンボーディングで入職者のビジョンや目標を共有することで、ミスマッチを防ぎ早期離職を減らします。企業でどのような業務を行いたいのか、今後の方向性はどう考えているのか、などを聴取し、企業のビジョンとすり合わせることができます。従業員の希望にマッチするような対応を行えば、企業に対しての信頼性を高めることが可能です。早期の離職は企業も人材も、時間とお金の無駄です。そのため採用後の離職対策は重要といえるでしょう。

新入社員の研修コストが削減できる

新しい従業員に対して定期的な研修を行う企業は多いです。しかし従業員が途中で離職した場合、それまで研修にかかったコストは無駄になってしまいます。オンボーディングで従業員を定着させることで、離床率を下げて研修にかかるコストを削減できます。「採用の無駄をなくす」のメリットと関連しますが、早期離職はお互いコストの無駄でしかありません。コストに見合った研修を行うためにも、従業員の定着化は重要です。

組織の結束力が上がる

コミュニケーションが円滑な企業であるほど組織は成長しやすく、結束力も高いといえるでしょう。逆に他の従業員と十分に意思疎通ができない環境だと、企業の雰囲気が悪化する危険性があります。オンボーディングではチーム内の従業員や上司からサポートを受けるだけでなく、チーム外の従業員とも交流を作れます。企業全体を巻き込みながら従業員の成長を促すことで、幅広い結束力を高めることが可能です。またコミュニケーションの幅も広がるので、職場の雰囲気が良好となり、お互い助け合いながら仕事ができる環境を構築できるでしょう。

まとめると、オンボーディングのメリットは以下のとおりです。

  • 短期間で成長できる
  • 採用の無駄をなくす
  • 研修コストの削減ができる
  • 結束力が上がる

このように従業員の成長だけでなく、職場の雰囲気も良好となりやすいのがオンボーディングの大きな特徴です。

オンボーディングに役立つおすすめツール

オンボーディングを実際に試しても、なかなかうまくいかないケースもあるのではないでしょうか。そのような企業のために、4つの役立つツールを紹介します。

  • MotifyHR
  • Kahoot!
  • trello
  • Asana

MotifyHR

MotifyHR(モティファイ)は新入職員の備わっているスキルを高め、離職を防ぐためのツールです。新しい従業員に業務に関する質問を適切なタイミングで配信することで、仕事のやりがいを視覚化できます。やりがいの視覚化により離職の危険性がある従業員を発見しやすいため、次の戦略を立てやすいです。必要な業務を適切な時期に依頼することで、従業員の成長を効率的に促します。ツール管理者は日々の従業員のコンディションチェックも行えるので、リモートワークでも最適なコミュニケーションが可能です。また1on1での面談を行う際は、質問の設定やログの記録も行えます。

Kahoot!

Kahoot!は年間10億人以上のユーザーが使用しているクイズ作成ツールです。さまざまな種類のクイズを作成し、企業の研修や勉強会などに取り入れられます。ゲーム感覚で楽しく学習できるので、従業員のモチベーション向上にもつながります。多言語にも対応しており、グローバルな企業でも問題なく利用が可能です。ライブセッションも開催できるため、リモートワークでもクイズを共有できます。よりカジュアルにオンボーディングをしたい企業におすすめのツールといえるでしょう。

trello

trello(トレロ)はタスク管理から生産性向上までサポートするツールです。ツール内のリスト・カードを活用することでタスクを管理し、チーム全員と共有ができます。タスクのチェック項目や締め切り、ファイルもすぐに確認できます。タスクの自動化機能も搭載しているので、単純な業務にかかる負担を大幅に削減。重要なコア業務にリソースを割くことが可能です。シンプルなデザインなので操作も簡単で、新しい従業員との連携も取りやすいです。

Asana

Asana(アサナ)はチーム内のタスクを整頓し、連携を強化するためのツールです。行うべき業務をまとめて一元化し、自分のスタイルに適したプロジェクトビューで確認できます。SlackやGoogleドライブといった200以上のツールと連携できるので、普段使用しているコミュニケーションツールも役立ちます。ワークフロー管理により業務の流れを視覚化。チーム全体の進捗もリアルタイムで把握できるため、途中で生じる問題も素早く発見できます。1つのプラットフォームでまとめて業務管理を完結したい企業におすすめです。

おすすめのツールについて紹介しましたが、企業のスタイルによってどれが最適なのかは異なります。まずはオンボーディングを行うために、何が必要なのかを考えたうえで、適切なツールを導入してみましょう。

まとめ

質の高い人材を確保しても、入職後のフォローが十分でなければ早期離職につながる危険性があります。オンボーディングは人材の定着化で離職を防ぐだけでなく、採用コストの削減や人材の成長にも期待ができます。オンボーディングに役立つツールも豊富にあるので、定着化がうまくいかず悩んでいる企業はぜひ活用してみましょう。