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欧米では人事評価の廃止が加速している!?日本はどうなるの?

人事評価廃止

近年、アメリカでは人事評価が廃止されているのをご存じでしょうか。現在の日本の企業では、人事評価という制度を用いて、給与や昇級が決定されます。

欧米は人事評価制度を廃止したことで、給与や昇級はどのようになっているのでしょうか。また、人事制度廃止によってどのようなメリットがあり、評価制度はどのように運用されているのでしょうか。

本記事では人事評価制度は今度日本で廃止されるのか?といったところまで解説いたします。世界の流れをつかみ、自社でどのように取捨選択をしていくのかの参考にしてください。

欧米では人事評価を廃止する流れがきている

今までのアメリカの人事評価制度といえば、個人の成果に基づき、事実ベースで評価を行い、その評価に報酬を結びつけるというものがスタンダードでした。

しかし、2010年ごろからアメリカの企業で評価に点数をつけるといった人事評価制度を廃止する動きが広がっています。

これは、業務において多種多様なスキルが求められることや、目に見える成果のみで判断することが難しい時代になってきた背景があげられます。そこで、人事評価を撤廃する動きが出始めました。

これは「ノーレイティング」という手法で、GoogleやMicrosoftをはじめ、有名な大手企業が取り入れています。

ノーレイティングとはどのような手法なのか

人事評価を廃止、と聞くと人材の評価を行うことをやめたのかと思う方もいるかもしれません。人材や企業の成長を促すうえで、評価を行うこと自体をやめることはできません。

人事評価を廃止というのは、「人材に点数やランクを付けるのをやめる」ということです。

人事評価の点数やランクが思ったより良くなく、モチベーションが低くなってしまったなんてことが自分や、周りで起こったことはありませんか。

本来であれば、モチベーションを上げ、成長意欲や企業への貢献度工場ための人事評価制度であるにもかかわらず、そこから外れてしまうことが起きるのです。

ノーレイティングとは点数で評価を行うのではなく、目標に至るまでの行動の内容、どのように目標を達成したのか、目標の見直しは行われたのかなどといったことも含め「面談」をおこまめに行うことで人事評価を行います。

人事評価とアメリカの歴史

アメリカでは、成果主義の評価が長年ありました。この思想をもとに導入されたのがMBOという手法です。日本でも影響を受け、多くの企業で導入され現在も広く使用されています。

また現在、日本で注目をされているコンピテンシー評価もアメリカ発祥の手法です。コンピテンシーひょうかとは、MBOよりもあらゆる業務において成果をあげ、評価ができるようになったものです。

アメリカでは、成果中心の評価から人物やプロセスによった評価に移り替わっているのが特徴です。

人事評価廃止のメリット

人事評価廃止のメリットは、評価エラーをなくし、従業員のモチベーションの向上を見込めることです。

ノーレイティングは行動の改善なども評価の対象とするため、チームのコミュニケーションが取れ、改善するべき点が浮かび上がりやすくなります。また、業務遂行中もフィードバックなどを行うことにより、年度末にまとめて行っていた人事評価の作業がしやすくなります。

また、この手法を取り入れることによって、PDCAが回しやすくなり、行動も明確になるため、働くうえでのモチベーションが高くなります。

日本企業では人事評価は今後どのような流れになるのか

アメリカの人事評価の手法を取り入れる流れが日本にはあり、今後日本でも紳士評価がなくなっていくのかと思うかもしれません。

しかし、人事評価を日本で撤廃することは難しいでしょう。

それは、もともとの日本の企業体制にあります。日系の企業では、年功序列がまだ根強く残っている企業もあります。アメリカでは、成果主義を追い求めてきたという時代背景があるからこそ、ノーレイティングが機能しているのです。

また、アメリカではすでに多くの企業が行っているタレントマネジメントが浸透しきっていないことも難しい要因としてあげられるでしょう。

ノーレイティングを導入するということは、現場や部署をまたいでの連携が不可欠となります。そのため、タレントマネジメントが行き届いていないと人事評価を廃止・簡易化するのは難しいのではないでしょうか。

しかし、日本でもタレントマネジメントは注目され始めています。何年後書かにはタレントマネジメントが当たり前の企業が増え、ノーレイティングを前向きに検討する時代が来るのかもしれません。