働き方改革のユニークなアイデアを紹介!押さえるべきポイント
働き方改革法案に伴い企業での対策が必要に迫られています。少子高齢化や価値観の多様化によって労働者が柔軟に働くことができるよう工夫する必要があります。しかし、働き方改革をうまく導入するにはどのような対策を行えば良いのでしょうか。ここでは働き方改革の知識や企業で導入できるアイディア・事例について説明します。
働き方改革とは
現在の社会では、少子高齢化や環境の変化により、働き方にも多様性を実現させる動きが高まっています。また、以前長時間労働による過労死の増加といった問題の発生により、従業員がワークライフバランスをとりながら無理なく働けるように対策を行う必要があります。
働き方改革の最終地点
従業員それぞれの状況に応じた多様な働き方を進めることで、企業の発展だけでなく、労働者の幸福にもつながるような社会にすることを目指しています。育児や介護と両立できるようにしたり、資格勉強のために労働時間を減らしたりといった様々な要望に対応できるような社会を目標にしています。
企業が対応すべき注意点
働き方改革において企業が押さえておくべき点を説明します。
時間外労働の上限規制
以前は時間外労働に上限はなくいくらでも残業することができました。しかし、現在は月45時間、年間360時間を上限とし、オーバーすると罰則があります。また、特別な事情がある場合でも月100時間未満、年720時間、複数の月の場合も80時間以内とする制限があります。
年次有給休暇の義務化
従業員に付与している有給休暇の日数が10日の場合、5日は有給休暇を取るよう義務化されています。これは、正社員、派遣社員といった雇用形態に関係なく5日の取得が必須となります。そのため、企業は従業員に有給を取るよう促進しなければなりません。
勤務間インターバル制度
政府による努力義務として進められています。労働者の睡眠や休む時間を十分確保できるように、就業時間から次の就業時間までの間に一定時間の休息をとる制度のことです。夜遅くまで勤務後、次の日も早朝から出社となると十分な休みが取れず、健康に悪影響を及ぼしてしまいます。
産業医・産業保健機能
労働者が50人以上いる事業所では産業医の在籍が必須となります。また、産業医に対して労働者の状況を報告する義務があります。これにより従業員のストレスや健康を管理し、問題点があればそれを改善するとこで労働環境を良くしていきます。
同一賃金同一労働
以前は、正社員と契約社員・パート等の雇用形態によって賃金や待遇に差別が生じていましたが、現在はそれを無くすような流れになっています。雇用形態にかかわらず同じ仕事内容に関して同じ水準の給料を与えるといった均等な対応が求められています。
働き方改革のアイデア・事例の紹介
それでは働き方改革をスムーズに導入していくためにどのような方法があるでしょうか。
オフィス環境のケース
指定されたデスクや場所で仕事をする企業が多いですが、指定されたデスクがなく、従業員は出社したら好きな場所で働けるフリーアドレスといったものがあります。また、本社とは別の場所にオフィスを構えるサテライトオフィスによって、従業員の通勤時間を短縮して快適に業務に取り組めるような環境を整備することが可能です。
労働時間のケース
労働時間にも変化があります。毎日午前9時~午後6時の決まった勤務時間ではなく、フレックスタイム制によって柔軟に働くことが可能です。コアタイムと一定の労働時間以外は自由に出社・退社をすることができ、ワークライフバランスに沿った働き方が可能です。企業によっては「スーパーフレックス」という出社義務もコアタイムもなく自由に働くことで生産性を最大限にあげるところもあります。
テレワークのケース
在宅勤務やリモートワークといったオフィス以外で勤務する働き方も浸透しつつあります。中にはオフィスを完全廃止して全員が在宅勤務として働いている企業もあります。テレワークの導入により業務効率の向上や経費が大きく削減したといったメリットがあります。
⇒働き方改革とテレワークについて詳しく知りたい方はこちら
雇用形態のケース
雇用形態の多様化に伴い、賃金格差の是正が必要になります。正社員と契約社員とで格差がないか検討し、公正で適正なものにしなければなりません。タニタでは社員全員がフリーランスとして雇用契約を結び働いています。報酬の定義や業務内容、福利厚生等も報酬制度に取り入れることで自由な働き方を実現しました。
副業・兼業のケース
企業に勤めている場合は副業禁止のところが多いですが、最近は副業解禁の波も来ています。DeNAではクロスジョブ制度を設置し労働時間の30%まで本業以外の時間を設けて良いとしました。それにより専門外の仕事を学べることができるようになりました。
採用のケース
サイボウズでは、従業員のライフステージに合わせて働き方の選択ができるよう「働き方宣言制度」を始めました。これは従業員が自分の働き方を記述し、企業に宣言することができる制度です。これにより柔軟な働き方を従業員に決めてもらうことができます。
DXのケース
効率的に進めるためにはIT化する事が重要です。ITツールの導入により生産性向上が期待できます。また、ロッテでは会社のDX化をはかるために、社員のデスクトップをchromebookに変更させ、業務完結を目指しています。
まとめ
ひとことで働き方改革といっても、企業の特徴によって対応策が異なります。企業の発展を遂げながら働き方改革を推進して従業員が満足できるようにするには、その企業に適した対策が必要となります。今回あげたアイディアが解決の糸口になれば幸いです。